• Eomac + Kyoka = Lena Andersson

    アイルランド人プロデューサーEomacと、日本人アーティストKyokaのコラボレーションプロジェクトに迫る。…

    Interviews
by Native Instruments

著名プロデューサーによる
お気に入りのKONTAKT音源3選: Vol.2

J-POPから映画音楽、フェス系ダンスミュージックまで
ジャンルの垣根を超えて活用されている共通ツール。

ギター、和楽器、ガムランなど、現実に存在する楽器のサウンド。対して暗黒世界のアトモスフィア、非日常的サウンドスケープや破壊的なパーカッションなどの空想上のサウンド。一聴すると全て共通項のないサウンドかもしれないが、これらは全て同一のツール上で動作する、サンプリングベースの音源のことを指している。音楽制作においてのディファクトスタンダードとも言えるサンプリングプラットフォームKONTAKTはNIのフラッグシップソフトの1つであり、NI製、サードパーティ製の音源も全て含めると、もはやカバーしていない楽器はないのかとも思われるほど、幅広く多彩な音源ライブラリがリリースされている。

この記事に続き、各ジャンルを代表するプロデューサーの方々に、無数にあるKONTAKT音源の中からそれぞれ普段から愛用している音源を選んでもらった。まずは、ポルノグラフィティのトータルプロデューサーとしても名高く、テレビ朝日系列の音楽番組 “関ジャム∞完全燃Show” にも度々出演している本間昭光氏。電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽 、サウンド・インスタレーションまでをこなし、直近でもオペラ作品『Super Angels』を成功に導いた渋谷慶一郎氏。そして最後に海外でもファンの多いレーベルTREKKIE TRAXに所属し、NEST HQやGood Enuffなどの海外名門レーベルからもリリースしているクラブミュージック系プロデューサー/DJのMasayoshi Iimori氏からオススメの音源を3つずつ紹介する。

本間昭光 (ほんま あきみつ)

1964年大阪生まれ。’88年に「マイカ音楽研究所」に入学。松任谷正隆氏に師事し、作曲アレンジを学ぶ。’89年、上京とともに「ハーフトーンミュージック」に所属し、アレンジャーやサポートミュージシャンとしての音楽活動を開始。’99年にak.homma名義でポルノグラフィティのトータルプロデュース・作曲を担当。「アポロ」や「サウダージ」等のヒット曲を数々生み出す。2009年には、いきものがかり「なくもんか」の編曲を担当し、その後も「ありがとう」など、多くの楽曲のサウンドプロデュースを担う。最近ではアレンジを手掛けた筒美京平先生のトリビュートアルバム『筒美京平SONG BOOK』が発売中。また2020年にバンダイナムコアーツとともに立ち上げた「Purple One Star」レーベルでは、レーベルプロデューサーを担当。80’sの世界観を完全に再現した第一弾アーティスト、降幡愛が話題。ニューシングル「東から西へ」が12/1(水)に発売予定。

本間昭光氏のTwitterアカウントはこちら

Session Guitarist – Picked Nylon

ナイロン弦ギターは自分の作品に於いて使用頻度が高い楽器なのですが、イメージ通りの鳴りをしてくれる音源になかなか出会えませんでした。単体で聴くと美しいけどオケに沈んでしまう事が多かったのですが、このPicked Nylonは早くも自分のスタンダードになっています。繊細なボイシングもしっかりと聴こえるので重宝しています。

Session Guitarist – Electric Vintage

同じくギター音源で困っていたのが、良いシングルコイルのクランチサウンドでした。Electric Vintageは自分がアレンジする際にチョイスする傾向のサウンドが収められているので、音源そのままで使う場合でもスタジオミュージシャンと一緒に試行錯誤して作った様なサウンドを手にする事が出来ます。特にイメージに合ったパターンをセレクトしてAsPlayedのボイシングを使うと、スタジオでディレクションしてるかの如く鳴ってくれます。

Spotlight Collection: East Asia

近年のクリエイトに於いては中近東や東洋の楽器は手放せないアイテムになっています。今までもIndiaやMiddleEastを駆使して作業していましたが、East Asiaは登場以来とても使用頻度の高いサウンドになっています。特に和楽器サンプルは他のトラックに負けない強さを持っているのでアレンジ作業の最後にもう一つ何かのエッセンスを加えたい時にでも安心して使えます。

渋谷慶一郎

音楽家。東京藝術大学作曲科卒業、2002年に音楽レーベル ATAKを設立。作品は電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽 、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたる。 代表作は人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』(2012)、アンドロイド・オペラ®︎『Scary Beauty』(2018)など。 2020年に映画『ミッドナイトスワン』の音楽を担当、毎日映画コンクール音楽賞、日本映画批評家大賞映画音楽賞を受賞。2021年8月 東京・新国立劇場にてオペラ作品『Super Angels』を世界初演。12月にはドバイ万博ジャパンデーにてアンドロイドと仏教音楽 声明、そしてUAE現地のオーケストラとの新作アンドロイド・オペラ®︎を発表予定。人間とテクノロジー、生と死の境界領域を作品を通して問いかけている。

渋谷慶一郎氏のTwitterアカウントはこちら

Ashlight

インターフェースデザインが素晴らしいのと音の解像度が高いですね。

Ethereal Earth

シーケンスとドローンの中間という面白いアプローチがたくさん入って新鮮です。

Glaze

声ものの音源では抜群に音楽的でシーケンス含めて面白いと思います。来年公開される某大型映画でも使いまくってます。

Masayoshi Iimori

1996年生まれの音楽プロデューサー。フェスティバルミュージックを貴重に様々なジャンルの音楽をクロスオーバーさせるその才能は世界中の有名プロデューサーにも認められ、Skrillexが主宰する<OWSLA>のファミリーレベル<NEST HQ>より”Whirlwind”、Dipoが主宰する<MAD DECENT>のファミリーレーベル<Good Enuff>より”Kickin’ Up”、DJ Snakeが主宰する<Premiere Classe>より”Flow”、A-Trakが主宰する<Fool’s Gold>より”Hardcore EP”、そして<Monstercat>より”In My Soul”など世界中の数々の著名レーベルからのリリースを行っている。そしてその才能は数々のアーティストからもラブコールを受け、2018年のメジャーデビューからわずか2年でNHK紅白歌合戦への出場を果たし、日本を代表する人気バンドとなった“Official髭男dism”、HIKAKIN率いるエンターテインメントカンパニー<UUUM>に所属する“アバンティーズ”のプロデュースをはじめ、Youtubeでのチャンネル登録者数が100万人を超える人気女性シンガー“Reol”への楽曲提供、人気メジャーアイドル”CY8ER”のプロデュースなど、その才能はダンスミュージックを越え評価されている。

Masayoshi Iimori氏のTwitterアカウントはこちら

Kinetic Toys

アメリカの有名ヒップホップ系プロデューサーKenny Beatsが使用しているのを見て僕も使い始めました。飛び道具的な音は大好きなので鳴らすだけで楽しいし、どこを触ればどう音が変化するか一見全く分からないようなパラメーターもまさにおもちゃで遊んでいるようで面白いです。もちろん個性的な音が出るということは、実用的でもあります。

Damage

ビッグなドラムで壮大さを演出したいならこれ一本!とお勧めできる音源です。指一本でループを演奏するのはもちろん、少しずつ分けられたパートごとにそれぞれ使えるのはソフトウェアサンプラーの強みです。個人的には、組んだドラムの上にうっすらとパーカッションを乗せてグルーヴを生み出すような使い方も好きです。

Spotlight Collection: Balinese Gamelan

ガムランの生み出す独特の雰囲気が昔から大好きで、使いどころは難しいですがハマれば気分はバリ島です。エレクトロニック系音楽のプラックの代わりに入れたりすると、一気に命が吹き込まれたような有機的な感じが演出できておすすめです。

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