DAOKO × 米津玄師「打上花火」の編曲をはじめ、プロデューサーとして幅広い著名アーティストの作品を輩出する、田中隼人氏。ファイナルファンタジーシリーズなど、数多くの世界的大人気ゲームの音楽や効果音などを手がける、スクウェア・エニックス所属のサウンドディレクター、祖堅正慶氏。BEMANIシリーズなどの音楽ゲームのヒット曲だけでなく、ハイクオリティーなダンスミュージックを量産しているプロデューサー、kors k氏。今回は各ジャンルで活躍する先鋭的プロデューサー3名の方々に、普段愛用しているKONTAKT音源3つを紹介してもらった。
田中隼人
これまでにYUKI、JUJU、FUNKY MONKEY BABYS、Awesome City Club、Aimer、May J、など様々なアーティストの作編曲・プロデュースを手掛け、Floor on the Intelligence名義ではDJとしてダンスミュージックの名門NEW WORLD RECORDSより「ROMAHOLIC」をリリース。 2017年に公開された映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の主題歌であるDAOKO × 米津玄師「打上花火」の編曲を手掛け、YouTubeでは同曲のMVの再生回数が4億回を突破。フジテレビ系月9ドラマ「ナイト・ドクター」では劇中のオリジナルナンバー全5曲のプロデュースを務めた。
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CLOUD SUPPLY
立ち上げた瞬間から「使えるプリセット」の音が鳴るのが素晴らしい音源。プリセットから片方の音色を入れ替えたりフィルターのパラメーターをいじるだけで即戦力の音色を作ることができるので、時短にもつながり重宝しています。
ETHEREAL EARTH
最近、歌モノのメロディーの隙間でワンショットで鳴らすPADや、歌の後ろでうっすら音像が動いていくようなPADはほぼコレ。プリセットを選んでパラメーターのつまみをいじるだけで思い通りの音色が作れます。NIのPlay Seriesはどれもプリセットがイケてるのが推しです。
MALLET FLUX
マレット系楽器の複雑なアルペジオパターンが組み合わさった音源。それぞれの楽器のボリュームを変えて鳴り方の調整なども簡単にできるので、楽曲内で使いやすいです。ルート、5th、9thを押さえるだけで素敵なアルペジオバッキングが完成します。
祖堅正慶
サウンドディレクター。スクウェア・エニックス所属。これまでに『ロードオブヴァーミリオン』シリーズ、『ナナシノゲエム』シリーズ等、数多くのゲームサウンドの制作に携わり、『ファイナルファンタジーXIV』では作曲、効果音等、音に関わる全てを担当している。『ファイナルファンタジーXIV』最新オリジナル・サウンドトラック『Death Unto Dawn: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack』が2021/9/15発売予定。
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NOIRE
ピアノから作曲を開始する際、以前はThe Gentlemanスタートだったのですが最近はNoireスタートに変わりました。
SESSION STRINGS PRO 2
小編成ストリングスは取り回しが非常に良いSession Strings Pro 2を多用。
SCARBEE RICKENBACKER® BASS
ベース音源は様々な音源を渡り歩きましたが結局Rickenbacker Bassに戻ってきました。
kors k
10代前半よりシンセサイザーによる楽曲制作をスタート。20年以上に渡りコナミの音楽ゲームBEMANIシリーズや他ゲームへの楽曲提供を続ける音ゲー界の重鎮であり、「S2TB Recording」レーベルの立ち上げなど精力的に活動を行う敏腕プロデューサー。トランスやハードコアテクノを得意とし、アニメやJ-Pop系のリミックス等を中心にアーティストへの楽曲提供、他アーティスト作品への参加やDJなどでも活躍。メーカー企画で音楽制作系のインタビューを受けるなど、トラックメイクの優れた技術力も高い評判を得ている。
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SESSION HORNS PRO
パッと生ブラスの雰囲気が欲しいときに重宝しています。
プリセットが豊富でSmart Voice Splitも便利です。
ALICIA’S KEYS
音がとにかくいい!
存在感があるのにエフェクト加工の乗りもいいのでダンス系でも威力を発揮します。
SYMPHONY SERIES – STRING ENSEMBLE
手軽に本格的な弦楽器の雰囲気が欲しいときにはコレと決まっています。豊富なキースイッチやモジュレーションホイールでのエクスプレッションなど見た目も分かりやすいので助かります。「細部は後で凝るから今は大雑把でもインスピレーションを損なわずにスケッチしたい」と言うクリエーターが抱える宿命を柔軟にサポートをしてくれるのがKONTAKTですね。