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by Ali Wong

NI製品を使用しAgainst the Clockに挑んだ
7人のアーティスト

NIのハードウェアとインストゥルメントが登場する「Against The Clock」で、
とびきり刺激的な7人の配信を紹介。

2013年にFACTで始まり、今や独自のブームへと成長を果たした「Against The Clock」。世界中のエレクトロニックアーティストに、わずか10分間で制作の腕前を披露してもらうという同シリーズは、音楽ファンのみならず、新進気鋭のビートメイカーにも刺激を与えてきた。Native Instrumentsの機材が思いがけない使われ方をしていると、我々スタッフとしても見ていて刺激になる。そこで今回は、MASCHINEやKOMPLETEなどが登場した「Against The Clock」から、スタッフお気に入りの配信回を7つ紹介しよう。

XXXY

無意味な要素を廃したクラブトラックを生み出すXXXYことRupert Taylorは、ポストダブステップの時代を経て、手堅いクラブトラックを作るのに派手さは必要ないということを示すようになったプロデューサーだ。MASCHINEを使ってその場でサクサクと制作して、ものの1分でリズムの土台を作り上げるTaylorは、見ていて爽快だ。颯爽とリズムを作ったおかげでたっぷりと時間が残されたTaylorは、フックになる猥雑なメロディーを生み出すセンスを披露してみせた。まあ、“たっぷり”というのは、あくまで「Against The Clock」を基準にした場合の話だが。

Icicle

Icicleとして知られるJeroen Snik は、KOMPLETEのライブラリからシンセやインストゥルメントをくまなく使って、実に様々なドラムや上昇音を重ね合わせながら、高い技術でドラムブレイクスを構築する様子を示している。Native Instrumentsのプリセットを認識できなくなるまで変化させたり、その場でパラメータを変更して自分だけの音を作ったりと、Snikのサウンドデザインは実にすばらしい。おもしろいのは、フィンガードラムをマスターしていなくても複雑なリズムを作れるということ。マウスでMIDIを打ち込んでも何の問題もないのだ。

NGHT DRPS

Native InstrumentsのProduct Expertとしても知られるMarcel KusselことNGHT DRPSは、プレッシャーに強い。カメラが回っているあいだ、ビットを落としたメロディーで冷静沈着に数テイク録音するKusselをチェックしてみてほしい。スタジオの中心に据えられたMASCHINEは、モジュラー機材と同期しており、Kusselはそれを使って往年のグライム感あふれるビートを即興で生み出して、楽しみながらすばやくベース系のインスト曲を仕上げている。

Flux Pavilion

Circus Recordsを率いるダブステップのヒットメーカーFLUX Pavilionが登場した配信回では、MASSIVEを使った彼ならではの“マッシブな”音の生み出し方がよくわかる。4種類のシンセを異なるピッチで重ねることで、周波数の全体域を埋め尽くす万能サウンドを作ったり、デチューンしたノコギリ波を集中的に使用することで、意識を惹きつける複層的なリードサウンドを生み出したりと、自ら「シンセの設定より、楽器のアレンジを優先する」と説明するアプローチを披露している。残り1分を切ったところで、Fluxがいきなりマイクに向かってワンテイクでボーカルのフックを歌う場面は、Native Instrumentsのスタッフのお気に入りだ。

Stray

現在はSabreとIvy Labを結成しているStrayは、ロンドンのドラム&ベース・シーンの重鎮だ。「Against The Clock」でプロデューサーが得意分野以外のことへ果敢に挑む様子は見ていて痛快だが、この配信回のStrayがまさにそれ。MASCHINEでボーカルを難なく切り分けて合唱パッドに展開することで誕生したのが、まどろむハーフタイムのノリで構築したホームリスニングトラックだ。必ずしもノリノリのクラブトラックを作らなくてもいいことを示してくれた。

Sons of Sonix

StormzyやTinie Tempahのほか、イギリスのグライムレジェンドたちのトラックをプロデュースしてきた新進気鋭のヒットメーカーの2人によるプロジェクト、Sons of Sonix。コラボレーションの重要なポイントが披露されるこの配信回では、メロディーとリズムについてその場で意見交換する2人の様子から、共同制作の熟知ぶりがうかがえる。ここでのKONTAKTは、ダンスホールのリズムで機能するディープな808ベースを鳴らして、Omnisphereで作った切ないメロディーとバランスをとっている。

Ikonika

コンピュータとハードウェアを流れるように行き来する様子を披露したのが、Hyperdubの常連アーティストIkonikaだ。自前の707からサンプリングした音を鳴らしながら、Little PhattyのアルペジオをMASCHINEのブロークンビーツと重ね合わせてみせた。MASCHINEに内蔵されたフランジャーとディレイのパラメータを変更することで、ドラムを刺激的に味付けして、ジャンル区分不可能なクラブトラックを生み出している。

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