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by Ronan Macdonald

Sinistarrが選ぶ、5つのお気に入りREAKTORシンセ

デトロイト出身のSinistarrが、彼の多彩なプロダクションを支えているFactory Libraryの名機をご紹介します。

真の折衷主義は、ダンスミュージックの世界においては驚くほど稀な存在ですが、デトロイトを拠点とするプロダクションの魔術師、Jeremy Howard(通称Sinistarr)は、その魅力を存分に発揮していると言えるでしょう。ドラムンベースを基盤としながらも、Jeremyが影響を受けたゲットーテック、テクノ、ハウスなどが彼の作品の中で明らかになっており、それらが完璧かつ難なく統合され、新鮮でユニークなサウンドを生み出しています。Metalheadz、Hopsital、Creative Sourceからリリースされた初期の作品から、昨年リリースされたブリストルのHyroglificsとのコラボによるジャングルとフットワークのクロスオーバー作品『BS6 EP』まで、彼の多次元的な作品は確実に進化を遂げており、常に次回作への期待を抱かせてくれます。

もちろん、冒険的なプロデューサーには冒険的なサウンドが必要であり、変幻自在なREAKTORは初期からJeremyの常備ツールとなっています。ここでは、REAKTOR Factory Libraryからお気に入りの5つのインストゥルメントと、それぞれ8トラック以下で構成されたインストゥルメントのデモトラックを紹介していきます。

LazerBass

最初にJeremyが選んだのは、全てのベースミュージックのプロデューサーがREAKTORライブラリに入れておくべきハードな加算式・シンセです。また、無償のREAKTORプレイヤーにも含まれているので、ぜひ手に入れておきたい所です。

「LazerBassが好きな理由は、高音のリードやパターンビートで得られる怪しいパッドの音もあるけど、とにかく超低音のローエンドが得られる点。これは間違いなく頼りになるアンサンブルだよ。」

Nanowave

過去の偉大なウェーブテーブルシンセサイザーへ向けたラブレターとも言えるNanowaveは、丁寧にデザインされた43の『ウェーブセット』を2つのオシレーターそれぞれにロードし、エンベロープやLFOなどの様々なソース信号を使ってモジュレーションすることができます。

「NanowaveはストリングスやFM音源にメチャクチャ合うよ。このデモトラックでは、総合的に巨大な壁のような良いステレオ感が出てる。」

Oki Computer 2

このファンキーな小型シンセは、カスタマイズ可能なウェーブテーブルと、クレバーなテーブルステップシーケンサーによる豊富なモジュレーションの選択肢、2つのマルチステージエンベロープ、そしてLFOにより、グリッチでレトロな雰囲気を表現しています。

「Oki Computerは、Lazerbass以外では一番のお気に入りなんだ。オートメーションは簡単だし、ウェーブテーブルはとてもきれいに使えるし、エフェクトパネルでのビットクラッシングは最高だよ。『Detroit』パッチで既にヤラれちゃったね。ゲーム風なサウンドやタフで低音が効いたサウンドまで、Okiで何を作るかはまさに君次第だ。」

SoundSchool Analog

簡単な操作ながら充実した機能を備えたSoundSchool Analogは、シンセサイザー初心者のための”入門用ツール”として作られていますが、経験豊富なプロデューサーがアナログスタイルの音色をすぐに作りたい時にも有効なツールです。2つのオシレーター、豊富なフィルター、2つのエンベロープとLFO、FMとリングモジュレーター、ステレオディレイエフェクトを搭載しており、効率良く素晴らしいサウンドが作れます。

「SoundSchool Analogでは、ドラムやその他のサウンドが簡単に作れる。手間がかからず、ユニークなサウンドを作るのに便利なんだ。」

Titan

REAKTORのFactory Libraryの中でも一押しのTitanは、3つのオシレーター(1つは”デュアル”構成なので、実際には3.5)アーキテクチャ、アクション満載のモジュレーションシステム(「A」ビュー全体がマトリックスに充てられています)、統合されたエフェクトにより、タフなベース、シフトするパッド、しなやかなリードを作るトップ候補となっています。

「Titanはとても瑞々しいよ!ベースは太いし、リードはワイルドだし、人工的なクラップやハットもこれで作るんだ。このシンセがReaktorの高品質なサウンドエンジンをどれだけ活用してるかが解るよ。」

Photo credits: Jamie MacGregor

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