• Eomac + Kyoka = Lena Andersson

    アイルランド人プロデューサーEomacと、日本人アーティストKyokaのコラボレーションプロジェクトに迫る。…

    Interviews

Cadenza

ロンドン在住の今注目のプロデューサーCadenzaによる、THRILL、MASSIVE X、
また様々なExpansionsを使用した、神秘的なトラップ・ミュージックを聴いてみよう。

東ロンドン出身のサウンドボーイCadenzaは、近年話題のアーティストコラボレーションの立役者だ。長年の友人であるJorja Smithと人気急上昇中のアフロポップスターBurna Boyをフィーチャーした、2019年のサマーアンセム「Be Honest」もそう。彼のユニークなサウンドを生み出す才能と自由なジャンルへのアプローチが、ビヨンセ主演の実写版映画「Lion King」のサウンドトラックの制作チームから声をかけられた理由でもある。

彼の父はレゲエ界のレジェンドDJ David Rodigmanであり、その影響でCadenzaはサウンドシステムカルチャーのど真ん中で育った。ダンスホール、トラップ、ダブステップ、レイヴやアフロポップと21世紀のテイストを融合させたCadenzaの作るサウンドは、彼を最も多才なプロデューサーの1人に押し上げた。2013年にMad Decentからリリースしたラガ・トラップ楽曲「Gyal Town」でデビューして以来、彼は一流のボーカリストAvelino, Assassin, Ms Banks, MIA, Sean Paul, Busy Signalらの協力を仰ぎ、自身のトラックもFool’s GoldやMixpakなどからリリースしている。

Sketchesの課題であるNative製品限定という条件の中でCadenzaが提出した作品は、深みのある音で始まり、きらびやかなギター風シンセとシンコペーションの複雑なドラムのBatteryを組み合わせている。一般的にボーカル用のビートを作成する際、ボーカルのためのスペースを十分に確保する必要があるが、Cadenzaは小節と小節の隙間に歓声と犬の吠える声という2つのサンプルを瞬間的に挿入して、自身の個性を刻んでいる。

Cadenzaの実際のsketchを以下で聴き、それをどうやって作ったかを綴ったショートインタビューへと読み進めてみよう。

使用したNativeのソフトウェア: THRILL, MASSIVE X, GLOBAL SHAKE, ASTRAL FLUTTER, ARCANE ATTIC, CARIBBEAN CURRENT

このsketchをどのように作ったのか教えてください。また使用した製品は?

ダークでオーケストラルなビルドアップが好きだから、まずはThrilでそのトーンを全体にセットアップすることから始めたんだ。その次に、Massive Xでシンセを探していたところAlternate Toneにたどり着いた。このプリセットには素晴らしいギター調のテクスチャーがあるんだ。そこに、ExpansionsのGlobal Shakeでハイハットやパーカッションを重ねていったんだ。ExpansionsのAstral FlutterとArcane Atticでもさらに素晴らしい音を見つけることができたよ。僕はいつも自分の楽曲にボーカルスタブやチャントを加えるのが好きなんだけど、ExpansionsのCaribbean Currentにはまさしく探し求めていたものがあったよ。

 

あなたにとってsketchとは?

僕にとってsketchは、僕自身やコラボレーションするアーティストに対し、トラック全体の方向性を掴んでもらう為に、大まかなストロークを纏める作業なんだ。だから、必要なタイミングまで詳細なことを詰めるのは避けるようにしているよ。

 

今回のsketchで達成したかった事はなんですか?

緊張感がある凍てついたようなサウンドを作りたかったことかな。

 

その通りになりましたね!気に入っているところは?

ThrillとMassive XのAlternate Toneで作った、イントロのオーケストラルなビルドアップにすごく満足しているよ。

 

sketchからトラックを完成させるまでのプロセスは?

僕は通常1分15秒くらいのsketchをいくつも作り、それをラッパーやアーティストに聴いてもらうんだ。そうする事で、彼らも具体的なアイディアをまとめやすい。お互いのフローが乗ってきたら、彼らの求めるサウンドを理解して音を足していく。この方法をとることによって僕はトラックをより早く完成させる事ができるんだ。

 

最後に、今までで1番役に立った音楽制作に関するアドバイスはどんなものでしたか?

1つのアイディアを考えすぎないこと。素早くsketchを完成させ、翌日また聴き直して改めて批評せよ。

 

みなさんは次は誰の話を聞きたいですか?

既に様々なプロデューサーのインタビューが決定していますが、あなたがSketchesで誰の話を聞きたいかを教えてください。ユニークなサウンドの新進気鋭のプロデューサーを知ってる、奇抜な音を創るサウンド・デザイナーを知ってるなど、情報があればTwitter, Facebook, or Instagramnにてお知らせ下さい。

これまでのSketches 50アーティストのプレイリストは Soundcloudより。

 

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