• Eomac + Kyoka = Lena Andersson

    アイルランド人プロデューサーEomacと、日本人アーティストKyokaのコラボレーションプロジェクトに迫る。…

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by Zuri Cortes

Beat-making 101: 初めてのビートメイキング

ビートメイキングに必要な知識を身につけ、さらにNIの無償プラグインを使ってビートを作ってみよう。

高品質な音楽を作るのに今ほど恵まれた時代はない。多くの無償教材や音楽制作ソフトが入手しやすくなり、誰でも簡単にスタジオを作れるようになった。今回の記事ではビート作りの基礎を伝授する。制作に必要なツールとそれらの入手方法、そして、作曲のプロセスについて細かく解説するので、是非あなたに合ったワークフローを見つけてほしい。それでは始めよう!

ビートメイキングに必要なツール

ビートメイキング始めるには、まず、あなたの発想を録音、編集するために必要な基礎的なツールについて学ぼう。DAW、MIDIコントローラー、オーディオインターフェース、そしてオーディオプラグインがあれば完璧だ。

DAW

DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)とは音の録音、編集を行うソフトであり、音楽制作を行う「環境」そのものだ。実際のレコーディングスタジオのデジタル版と言っても過言ではない。DAWにはデジタル楽器、ミキシングボード、マルチトラック録音機能などが備わっており、高品質な音楽制作を行うために必要な機能が全て揃っている。ビートメイキングにDAWは必要不可欠な存在だ。

MIDIコントローラー

MIDIコントローラーとはパソコン内のバーチャルインストゥルメンツ (ソフトウェア音源) を演奏するために使用するハードウェアだ。様々な形が存在するが、キーボード型やビートパッド型が一般的とされている。MIDIコントローラーには音が内蔵されていないので単体では音が鳴らないが、DAWと繋げることでバーチャルインストゥルメンツの演奏が可能になる。

 

オーディオインターフェース

オーディオインターフェースとはデジタルとアナログの音世界の結び目であり、スピーカー、ヘッドホン、ミキサー、インストゥルメント、シンセサイザー、サンプラーなどのオーディオ機器とあなたのパソコンを接続する機械だ。オーディオインターフェースが入力されたオーディオ信号をパソコンで処理可能なデータに変換することによって、我々はDAWなどのソフトウェア環境で音の録音や編集を行うことが出来る。そのため、録音にはオーディオインターフェースが必要不可欠なのだ。DAW、オーディオインターフェース、そしてMIDIコントローラーを入手したら、いつでもアイデアを録音出来るようにホームスタジオのセットアップについても学んでみよう。とても簡単だ!

 

オーディオプラグイン

オーディオプラグインとはオーディオ関連の機能を追加、または強化するソフトウェアツールの総称だ。音楽制作で使用される主なオーディオプラグインは以下の3つのカテゴリーに分類される。

  • バーチャルインストゥルメンツ
  • オーディオプロセッサー
  • オーディオメーター (必須ではないが、あると便利)

バーチャルインストゥルメンツプラグインとは、作曲に必要な「音」を発生させるもので、主にサンプラーとシンセサイザーの2種類に分類される。

サンプラーとは、実際の楽器を録音しソフトウェア音源化したバーチャル楽器で、ピアノ、ドラム、ギター、ベース、ストリングスなど、様々な楽器の製品が存在する。

シンセサイザーとは、オーディオ信号の様々なパラメーターを調整して音を作る電子楽器だ。録音した楽器を音源とするサンプラーとは異なり、シンセサイザーはオーディオ波形を音源としており、ユーザーは波形の選択からピッチ、周波数、レゾナンス、音量などの設定を自由に行えるためサウンドデザインにとても優れている。シンセサイザーのプリセットを使用してエレクトロニックミュージックを作ることも可能だが、シンセの強みは自分好みの音を作れることなので、是非とも挑戦してみて欲しい。シンセサイザーの仕組みを学んで、ユニークなサウンドを作ってみよう。あなたの個性を表現する強力なツールになるはずだ。

 

KOMPLETE STARTを無償でダウンロード

Komplete Startには2,000以上のスタジオ品質のサウンドが付属しており無償でダウンロードする事が出来る。16種類のプロ仕様シンセとサンプルインストゥルメンツに加えて、エフェクト、ループ、サンプルなど、ビート作りに必要なツールが全て揃っている。

オーディオプロセッサー

作曲に必要なバーチャルインストゥルメンツを手に入れたら、次はあなたのサウンドを引き立てるオーディオプロセッサーが必要だ。オーディオプロセッサーはオーディオに様々な効果を与えるものであり、あなたの曲をまとまりのあるプロらしいサウンドに仕上げてくれる。レコーディングした素材の中には音域帯の被りによって音が濁っているパートや、音量の変化が激しすぎるものがあるだろう。このようなダイナミクス的、周波数的な問題は特定の楽器を悪目立ちさせたり、曲全体に濁った印象を与えてしまう。また、単体ではつまらない音も、エコー、コーラス、リバーブなどのエフェクトを足すことで面白い素材へと変化する事がある。以下はビート作りのミキシング、マスタリング過程でよく使用されるオーディオプロセッサーだ:

  • スペクトラム系エフェクト: EQ、パンニング
  • ダイナミクス系エフェクト: コンプレッション、ディストーション
  • 空間系エフェクト: ディレイ、リバーブ、エコー
  • モジュレーション系エフェクト: コーラス、フランジャー、フェーザー、トレモロ

ビートの作り方

音楽制作に必要なツールについて学んだ後は、音楽制作のワークフロー、そして、ご紹介したツールを応用した作曲方法をご紹介しよう。ビートメイキングの工程は以下だ:

  1. プリプロダクションでビートの世界観を決めよう
  2. レコーディング用にDAWセッションを準備しよう
  3. コード進行、ドラムビート、ベースライン、そしてメロディを録音しよう
  4. ミキシングとマスタリングをしよう

 

1. プリプロダクションでビートの世界観を決めよう

プリプロダクションとは音楽制作の工程の1つで、あなたのビートの世界観や方向性についてブレインストーミングを行う重要なステップだ。どのような世界観を作りたいのか?どのような感情を表現したいのか?どのようなコード、リズム、音色を使用すればそれが達成出来るのか?このような思考プロセスを踏んで曲のゴールを設計することで、それに合った意思決定や判断を行いやすくなる。プリプロダクションの一般的な工程は以下だ:

  • 方向性を決める
  • リファレンスを集める
  • 音を選択する、編成を決める

 

方向性を決める

曲のストーリー性や方向性を理解することで楽器編成、テンポ、コード、リズム、そして構成などが決めやすくなる。このような音楽要素がどのように感情に作用するかについて、理解力と直感力を深めて、自身の制作にも活かしてみよう。

リファレンスを集める

ビートの方向性が浮かばない時は、あなたがイメージする世界観のリファレンス曲を集めて、想像力を刺激しよう。リファレンス曲とはプロが制作した、あなたが理想とする世界観を持つ曲の事だ。例えば「穏やかで心地よい」サウンドを作りたければ、そのイメージに近い曲を集めて、プレイリストを作ってみよう。それらの曲のテンポ、リズム、コード進行、サウンド、そして構成などを分析して、あなた好みのパターンやアイデアを見つけ出し、自身の曲に取り入れてみよう。リファレンス曲のプレイリストはあなたの制作にインスピレーションを与えてくれるムードボードのようなものだ。

インスピレーションが足りなければ我々の友人であるiZotope社が作ったジャンル毎のおすすめリファレンス曲リストをチェックしよう。

 

音を選択する

音選びはプロデューサーとして、あなたのサウンドを決定付ける重要な作業だ。完成したビートを絵に例えると、それを構成する1つ1つの音は「色」だ。プリプロダクションでは時間をかけて、あなたの世界観に合ったバーチャル楽器やサウンドを丁寧に選んで欲しい。

我々が無償提供しているプラグイン、Komplete Startには未収録の最上位のシンセサイザー、サンプル楽器、ループに興味がある方は世界最高水準の音楽制作ツールキットであるKomplete 13をチェックしよう。付属のKOMPLETE KONTROLソフトウェアを使用すれば、コレクション内のサウンドをタグ検索をしたり、プレビュー機能でサウンドチェックを行う事が可能だ。これらの機能はメーカーを問わず、あなたのMIDIコントローラーで使用する事ができる。

2. レコーディング用のDAWセッションを準備しよう

音楽制作に必要なツールを入手して、曲の方向性が決まったら、実際にDAWを開いてみよう。DAWには多くの種類があるので、好みのものを選ぼう。中にはMASCHINEのようにビート作りに特化したDAWもあるが、基本的にどの大手メーカーのDAWを選んでも問題はない。補足だが、MASCHINEはどのDAWを選んでも、その中で使用する事ができる。

ビートメーカーの間ではFL Studio, Ableton Live, Logic Pro, Reason, Cubase, Pro Tools, そしてStudio OneなどのDAWが人気だ。

 

セッションを準備しよう

まずはレコーディングを行える状態にセッションを準備しよう。MIDIコントローラーとオーディオインターフェースがパソコンに接続されている事を確認しよう。USB端子での接続が一般的だ。

次に、DAWの「Preference=設定」画面を開いて、「オーディオデバイス」にお使いのオーディオインターフェースが選択されていることと、「MIDIデバイス」にお使いのMIDIコントローラーが選択されている事を確認しよう。上記の設定が正しく行えていれば、お使いのMIDIコントローラーからバーチャル楽器を操作したり、あなたのスタジオモニターやヘッドホンから音を出力する事が可能なはずだ。

最後に、クリエイティブなワークフローを妨げないように、事前に行える準備やセッションの整理をしておこう。アイデアや閃きは一瞬で消え去ってしまう事があるので、このような妨げは大敵だ。事前にビート作りに使用する基本的なサウンドや楽器は立ち上げておこう。

以下の項目もチェックしておこう:

  1. DAWの「オーディオデバイス」設定でお使いのオーディオインターフェースを選択しよう。
  2. セッションのBPMをあなたのイメージ、またはサンプル曲に合わせよう。具体的な数字がなければ、テンポをタップ入力しよう。
  3. レコーディングの際はメトロノーム機能をONにしよう。
  4. DAWのレコーディング設定で1, 2小節ほどのカウントインを有効にして、録音ボタンを押すと同時に録音が始まらないようにしよう。カウントイン機能は録音前に設定した小節数分のクリックを流してくれるもので、演奏前のテンポの把握に便利だ。
  5. 4または8小節の範囲にロケーターを設定して、ループ機能を有効にしよう。

3. コード進行、ドラムビート、ベース、そしてメロディをレコーディングしよう

DAWのレコーディング準備が整ったらトラッキングを始めよう。トラッキングとは、曲を構成する楽器やサウンドを実際にレコーディングする工程だ。新しいパートの録音は、それまでに録音したパートを鳴らしながら行おう。一般的にビートメーカーは4または8小節のループを最初に作り、それを膨らまして曲作りを行う事が多い。

 

トラックを構成するパート

ビートを構成する主なパートは以下だ。

  • ビート: トラックのリズム要素となる、繰り返しのサウンドパターンだ。キック、スネア、トム、ハイハットなどが一般的だが、ドラム以外のパーカッション楽器も多数存在する。例えばノイズや機械音などもトランジェントがあるので、パーカッションとして使用出来る。色々な音で実験してみよう。
  • ベースライン: 低音域を充実させてトラックにパワーを与える、低音のシーケンスだ。
  • メロディ: 中高音域を担当する音楽的に魅力的な音の羅列だ。
  • コード: 同時に演奏される音のまとまりだ。コードは曲のムードを作り、メロディーはその上で歌うように、コード進行に合った音を演奏する。

 

作曲はどのパートから始めれば良いのか?

ビート作りには様々な始め方がある。プロデューサー次第ではあるが、音楽のジャンルによって「一般的」な方法も存在する。感情的な基礎から作りたい人はコードから、グルーブ的な基礎から作りたい人はドラムから作り始める事が多い。ビート作りには以下のような始め方がある:

  1. 最も馴染みのある楽器から作り始める。
  2. サンプルパックのループから着想を得て、作り始める。
  3. あなたが作りたい世界観を決定付けるサウンドや楽器から作り始める。この方法はジャンル次第な所もあり、例えば、ハウスミュージックやヒップホップには一般的なドラムパターンがあるので、そこから他のパートを重ねて行くことになる。

どの手段にしても「始める」事が重要だ。1つの決断は次の発想を生み出してくれるだろう。曲に使用する最初の音が決まったら、そこからアイデアを広げてみよう。

 

音楽的アイデアの作り方: 即興と実験

今、あなたは楽器演奏やサウンドの編集をしながら、核となる音楽的アイデアを探っている事だろう。

もちろん、これを盲目的に行ってはいけない。プリプロダクション時に設定した曲の感情やリファレンス曲の方向性の枠組みの中で創造するのだ。この「枠組み」は不自由に感じられるかもしれないが、実は無限の可能性の中で方向を示してくれる大事な道標なのだ。

演奏時には、フロー状態(没頭状態)になることを心がけよう。あなたが心動かされるものが生まれるまで演奏し続けよう。1つ覚えておいて欲しいのは、全てのセッションから曲が生まれる訳ではない、ということだ。それが普通であり、そのようなセッションにも多くの学びがある。あなたの楽器の熟練度は上がり、長期的にはあなたの作曲能力が向上しているのだ。

 

コード進行を作ろう

コード進行から作曲するメリットは、早い段階でビートの完成を感じられる事だ。コード進行は広い音域を使用し、また、メロディー、リズム要素などの音楽要素を多く含むため、「完成感」を感じやすくなるのだ。

コード進行を自作するためには、音楽理論の知識とコード進行が想起させる感情に対する理解が必要だ。自作以外の方法では、曲のジャンルや世界観に合ったループをサンプルパックから見つけ出し、そこから着想を得るのも1つの手だ。ループを使用する場合は、全てのサンプルがあなたの曲の調性に合っていることを確認しよう。

ドラムビートを作ろう

ドラムビートの主な要素はキックドラム、スネアドラム、ハイハット、そしてトムなどのパーカッションだ。ドラムトラックの録音にはいくつかの方法がある。

1つ目はDAWの鉛筆ツールを使用して、ピアノロールのグリッドに音を書き込む方法だ。この方法のメリットは、頭の中にあるパターンを素早く打ち込める事だ。

2つ目はパターンシーケンサーを使用してドラムビートを作る方法だ。この方法のメリットは、パターンシーケンサーにはパターン作りに特化した機能があるため、ハイハットなどの繰り返しを簡単に打ち込める事だ。

3つ目はMIDIビートマシンを使用してドラムビートを演奏する方法だ。この方法のメリットは人間らしい「不正確さ」を表現出来ることだ。パターンシーケンサーや鉛筆ツールを使用するとクォンタイズ機能によって音が正確になりすぎるため、ビートが機械的なサウンドになりやすい。その機械的さをプログラミングで人間的にするにはタイミングをずらしたり、ベロシティに変化をつけたりなどの余計な手間がかかってしまうので、直接演奏することは大きな時短になる。

 

ベースラインを作ろう

コードとドラムビートは曲の骨格となる部分なので、それが完成してしまえば、その他のパートは派生的に作る事ができる。例えば、ベースラインは一般的にコードのルート音を低音域で担当し、ドラムビートのキックドラムに合わせる形で、または反する形で演奏される。これらは絶対的なルールではないが、コードとリズムが音楽の骨組みとして機能し、他のパートを支配している、という基本構造は理解しておこう。

 

メロディを作ろう

ベースラインと同じように、メロディーもコードとリズムの影響を大きく受けている。コードの構成音を元にメロディーを作る事が安全策だ。

4. アレンジ: ループを曲に膨らませよう

納得のいく4小節ループが完成したら、それを1曲に膨らませよう。まずは約4分尺、またはあなた好みの曲尺になるように、ループを複製しよう。その後、以下のステップを進めよう:

  1. 曲の構成をラベリングしよう。
  2. パートの足し引きを行い、変化と繰り返しの良いバランスを見つけよう。
  3. セクションの変わり目に手を加えよう。

曲の構成

ビートのアレンジを始める前にDAWのマーカー機能を使用して、曲のセクションをラベリングしよう。そうする事でセッション内の管理が行いやすくなり、各セクションに対するアレンジ判断が行いやすくなる。基本的にビートの各セクションには役割があり、その役割によってアレンジの方法が決まってくる。例えば、コーラスを大きく印象的にしたければ、前後のセクションを大人しくして、大きなコントラストを演出する必要がある。また、ヴァースのボーカルを目立たせたければ、編成をミニマルに抑えて、ボーカルをマスキングしてしまう可能性のある音域の近いパートをフィルターして、ボーカルに余白を与える必要がある。

One thing you can do to get better at arrangement is to study the structure and arrangement of your reference tracks. Song structures vary by genre and personal taste, but here’s an example of a common song structure:

  • イントロ
  • ヴァース I
  • プリコーラス
  • コーラス
  • ヴァース II
  • プリコーラス
  • コーラス II
  • インストゥルメンタル
  • ブリッジ
  • コーラス III
  • アウトロ

パートの足し引き: 変化と繰り返し

リスナーを虜にするキャッチーなビートを作る秘訣は、変化と繰り返しのバランスにある。音楽の「繰り返し」とは曲の中で繰り返される音、音符、テーマなどの要素であり、リスナーに予測感を与えたり、曲を覚えさせる効果がある。このように繰り返しにはリスナーの耳を掴む重要な役割があるのだが、やり過ぎるとつまらない印象を与えてしまう。リスナーを飽きさせないためには8小節おきにパートの足し引きを行うなどの工夫が必要だ。

この時点でドラム、ベース、コード、そしてメロディーが完成しているはずなので、特定のセクションからパートを抜いてみる、などの実験をしてみよう。また、リスナーの興味を持続させるために新しいサウンドやハーモニーを追加するのも1つの手段だ。

以下の7つの音楽要素に対して、繰り返し、追加、変化を加える事が考えられる:

  1. サウンド(倍音、音色、音程、音量、音価、ステレオイメージ)
  2. メロディ
  3. ハーモニー
  4. リズム
  5. テクスチャー
  6. 構成
  7. エクスプレッション(ダイナミクス、テンポ、アーティキュレーション)

トランジション(セクションの変わり目)に手を加える

トランジションとは曲を構成するセクションを繋げる部分だ。各セクションの終わりにはこのようなトランジションを入れる事が好ましい。ドラムフィル、ライザー、空白などのトランジション技を試して、セクション間に期待感や興奮感の高まりが感じられるように演出してみよう。 リファレンス曲からも様々なトランジション方法が学べるはずだ。

5. ミキシングとマスタリング

ビートのアレンジが完成したら、音楽制作のミキシングとマスタリングの工程で曲を仕上げよう。

ミキシングとは録音後の工程であり、曲を構成する各パートを1つにまとめる作業だ。この作業ではEQで各トラックに鮮明感や空間を作ったり、コンプレッションでダイナミクスを調整したり、その他のエフェクトで各パートに一体感を出したりする。ミックスを行う最も直感的で賢い方法はiZotope社のNeutronなどのミキシング用プラグインを使用する事だ。プロレベルのミックスに必要なツールが全て付属しており、また、AIアシスタント機能を使って簡単にミックスを仕上げる事ができる。

ミックスが完成したら、1つのステレオ音源として書き出そう。

オーディオマスタリングとは音楽制作の最終工程であり、各トラックではなく、全体のミックスに対して細かな修正や調整を行う。この段階では公開予定の媒体に適した音量設定になっているか、様々なリスニング環境で良い音に聴こえるか、などのチェックを行う。多くの受賞歴を誇るプロデューサーに愛用されている、受賞歴のあるマスタリング用プラグイン、Ozoneはマスタリングの心強い相棒だ。iZotope社のAIとマシンラーニング技術を搭載しており、あなたの曲を完璧に仕上げてくれる。

ミキシングとマスタリングについて学びたい方はiZotope社のミキシングとマスタリングについての無償教材をチェックしよう。

 

自分のビートを作りつづけよう

多くの学びと同じように、ビートメイキングは学習曲線に従う習慣だ。ビートを作れば作るほど能力は伸び、より効率的にイメージ通りの音楽が作れるようになるだろう。今回の記事でご紹介した制作ガイドをきっかけとして、あなたに合ったワークフローを見つけてほしい。そして、常に学び続け、刺激を受け続ける姿勢を忘れないでほしい。それを忘れなければ、あなたが志すレベルの音楽を作れるようになるのは時間の問題だ。

 

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